この章の学習目標

読み終えたら、できること。

  • 「5つの働きで分類する」の意味と理由を、具体例で説明できる
  • 「作業場所と保存場所を分ける」の意味と理由を、具体例で説明できる
  • 「全体の遅い部分を考える」の意味と理由を、具体例で説明できる

章内を一度に読まず、見出しごとに例を説明してから先へ進んでも大丈夫です。

この章の目次

WHY / なぜ学ぶ?

身近な「なぜ?」から。

CPUが速いのに動きが遅いのは、なぜでしょう。作業場所が足りず、保存場所とのやり取りが増えているかもしれません。コンピュータは部品の名前より、その働きのつながりで理解すると原因を考えやすくなります。

BIG PICTURE

この章の全体像をつかもう。

入力したデータを記憶し、CPUが命令を取り出して演算や制御を行い、結果を出力します。主記憶と補助記憶、ハードウェアとソフトウェアを区別して、全体の役割分担を見ましょう。

アプリ教材の単元原図

まず、図で全体像をつかもう。

図の見出しと、下の本文の見出しを対応させて読みましょう。原図には発展事項も含まれます。この章の確認範囲は本文と代表3問です。

アプリ教材の制作原図を加工せず掲載しています。図の文字コードの固定バイト数などは例で、方式により異なります。本文の条件と併せて確認しましょう。本文は2026年10月に整理したWeb用解説です。

THREE KEYS

まず押さえるのは、3つ。

章の細かい用語は、この3つの考え方に結び付けて読み進めましょう。

01

5つの働きで分類する

1つの製品に複数の装置が含まれることもあります。外見でなく役割を判断します。

たとえば:CPUは演算と制御、画面は出力として考えます。

02

作業場所と保存場所を分ける

実行中に使う主記憶と、データを長く保存する補助記憶は役割が違います。

たとえば:一般的なRAMは電源を切ると内容が失われ、保存したファイルはSSDなどに残ります。

03

全体の遅い部分を考える

1部品が高性能でも、待ちが多い部分があれば全体は速くなりません。

たとえば:主記憶不足で補助記憶との交換が増える場合があります。

THINK WITH A DIAGRAM

図を読みながら、考え方を追う。

Web用の補助図。アプリの原図を加工したものではなく、この章の具体例を説明するために作成しています。
違いと役割を比べよう
装置役割例
入力値を受け取るセンサ・キーボード
演算・制御計算し命令を進めるCPU
記憶命令や値を置く主記憶・SSD
出力結果を伝えるディスプレイ

表が収まらない場合は横にスクロールできます。

3-1-1

ハードとソフト

コンピュータは入力・出力・記憶・演算・制御の5つの働きで考えられます。CPUは演算と制御を担い、OSなどのソフトウェアがハードウェアを利用して処理を進めます。制御装置は命令を取り出して各装置に指示し、演算装置は計算や比較を行います。画面やキーボードのような物理装置と、その上で働くプログラムを区別しましょう。

3-1-2

情報処理モデル

入力→処理→出力の順に分けると仕組みが見えます。スマートフォンが傾きに応じて表示を変えるなら、センサの値を受け取るのが入力、表示方向を判断するのが処理、画面を描くのが出力です。処理の途中や後で記憶装置も使います。1つの機器に複数の働きが含まれることもあります。

3-1-3

メモリと補助記憶

主記憶は実行中の命令やデータを置く作業場所、SSDなどの補助記憶はデータを保存する場所です。一般的な主記憶のRAMは電源を切ると内容が失われます。主記憶が不足し、低速な補助記憶とのやり取りが増えると、CPUが速くても全体の処理が遅くなる場合があります。速さは1つの部品だけで決まりません。

重要語句を整理しよう。

この章で押さえる重要語句
語句意味混同しやすい点
ハードウェア物理的な装置。ソフトウェアを実行する基盤。
ソフトウェアコンピュータを動かすプログラムなど。物理部品とは別。
CPU主に演算と制御を担う装置。すべてのデータを長期保存する場所ではない。
制御装置命令を取り出し各装置に指示する働き。計算そのものの演算と区別。
主記憶実行中の命令やデータを置く記憶装置。作業場所として考える。
補助記憶ファイルなどを保存する記憶装置。SSD・HDDなど。

表が収まらない場合は横にスクロールできます。

WORKED EXAMPLE

一緒に解く:手順と理由を確かめよう。

電源を切る前に編集した文章を保存しませんでした。作業中のデータと保存済みファイルの違いは?

  1. 作業中のデータは主記憶などを使います。
  2. 保存操作は補助記憶などへ記録する処理です。
  3. 一般的なRAMは電源を切ると内容が失われます。
  4. 自動保存の有無も含め、実際のアプリの動作を確認します。
途中の値・条件を、表に残す
場所役割電源断での注意
主記憶作業中の値一般的なRAMの内容は失われる
補助記憶保存したファイル保存されていない変更は別

表が収まらない場合は横にスクロールできます。

作業中の状態が、必ず保存済みファイルに反映されているわけではありません。

ここで間違えやすい。

TRY IT YOURSELF

次は、自分の言葉で。

CPUで演算するときの作業場所と、ファイルの保存場所は同じ役割?

考え方と答えを確かめる

違います。主記憶とSSDなどの補助記憶の役割を分けます。

理由まで言えたら、下の代表3問へ進みましょう。

CHECK YOUR UNDERSTANDING

代表3問で、確かめよう。

アプリ収録の問題から3問を選定。章内のすべての項目を出題するものではありません。解答・解説はこのページで確認できます。

Q1 · 代表問題コンピュータを構成する「5大装置」のうち、記憶装置から命令やデータを取り出し、他のすべての装置に対して指示を送り、動作を制御する装置として最も適当なものはどれか。
考え方のヒント

実際に計算する働きと、各装置へ指示を出す働きを分けよう。

図解で考え方を見る解答を含みます+

対応するアプリ教材の原図を加工せず掲載。タップで全体を拡大できます。

Q2 · 代表問題スマートフォンの「加速度センサ」が傾きを検知し、画面の向きを自動で回転させる動作を情報処理モデルで考えたとき、適切な分類はどれか。
考え方のヒント

検知した値、向きの判断、画面への表示を三段階に分けよう。

図解で考え方を見る解答を含みます+

対応するアプリ教材の原図を加工せず掲載。タップで全体を拡大できます。

Q3 · 代表問題「CPUが高速でも実行速度が上がらない」場合の原因として最も適切なものはどれか。
考え方のヒント

計算担当が速くても、必要なデータを待っていないか考えよう。

図解で考え方を見る解答を含みます+

対応するアプリ教材の原図を加工せず掲載。タップで全体を拡大できます。

解答・解説だけ読む

問1:A

コンピュータは、制御、演算、記憶、入力、出力の5つの装置で構成されます。このうち、記憶装置から命令を読み込み、入力装置や出力装置、さらには演算装置を含めたシステム全体を統括し、命令を実行するための指示を出すのが「制御装置」の役割です。演算装置は計算を行い、記憶装置はデータを保持するため、全体の指揮を執る制御装置とは役割が明確に異なります。

問2:C

情報処理の基本モデルは「入力・処理・出力」です。スマートフォンの例では、物理的な傾きを「加速度センサ」で捉えることが「入力」にあたります。そのデータに基づき、画面をどの向きにするかCPU内で「プログラム(処理)」が計算し、最終的にディスプレイに新しい向きで画像を表示することが「出力」となります。

問3:A

全体のパフォーマンス低下の要因は、次の点にあります。「メモリが少ない場合は、あふれたデータをハードディスクに保存するため、ハードディスクとのデータのやり取りにほとんどの時間がとられ、いくらCPUが高速でも実行速度は上がらない」という点です。これは、高速なCPUを作業効率の悪い(メモリが狭く、HDDが遅い)環境で使っているために発生する典型的な「ボトルネック」の状態を指しています。

YOUR NEXT STEP

理解できたら、別の問題でも。

この章の考え方を、条件の違う問題でも確かめましょう。情報1アプリでは分野別の演習と間違えた問題の復習ができます。

無料でアプリを入手 iPhone・iPadはApp Store、AndroidはGoogle Playへ。PCではストアを選べます。運営者が開発するアプリです。各OSの機能と利用条件はストア掲載をご確認ください。

説明できたら、この章は完了。

  • 「5つの働きで分類する」の意味と理由を、具体例で説明できる
  • 「作業場所と保存場所を分ける」の意味と理由を、具体例で説明できる
  • 「全体の遅い部分を考える」の意味と理由を、具体例で説明できる

迷った項目は本文・図解・例題へ戻り、答えを見ずに説明し直してみましょう。

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出典・教材について

本サイトの26章は、アプリの分類を用いた補助教材です。検定教科書や公式の章立てではありません。問題と図解は運営者のアプリ教材から選定し、問題ID・選択肢・正答を保持しています。共通テスト過去問の転載ではありません。

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