この章の学習目標
読み終えたら、できること。
- 「何を借りるかで分類する」の意味と理由を、具体例で説明できる
- 「誰が何をできるかを決める」の意味と理由を、具体例で説明できる
- 「公開と再利用の条件を確かめる」の意味と理由を、具体例で説明できる
章内を一度に読まず、見出しごとに例を説明してから先へ進んでも大丈夫です。
この章の目次
WHY / なぜ学ぶ?
身近な「なぜ?」から。
共同編集の資料を「リンクを知る全員」へ公開すれば、友人だけに見せられるでしょうか。リンクが転送されると、別の人も見られるかもしれません。クラウドでは場所の便利さと、公開範囲・責任の分担を一緒に考えます。
BIG PICTURE
この章の全体像をつかもう。
ネットワーク経由でソフトや計算資源を使い、複数人でデータを共有できます。利用する範囲に応じて事業者と利用者が管理を分担します。公開データは形式だけでなく、再利用のルールと個人情報の扱いも確認します。
アプリ教材の単元原図
まず、図で全体像をつかもう。
図の見出しと、下の本文の見出しを対応させて読みましょう。原図には発展事項も含まれます。この章の確認範囲は本文と代表3問です。
アプリ教材の制作原図を加工せず掲載しています。図の文字コードの固定バイト数などは例で、方式により異なります。本文の条件と併せて確認しましょう。本文は2026年10月に整理したWeb用解説です。
THREE KEYS
まず押さえるのは、3つ。
章の細かい用語は、この3つの考え方に結び付けて読み進めましょう。
何を借りるかで分類する
完成したアプリを使うか、開発基盤や仮想サーバを使うかで、利用者が管理する範囲が違います。
たとえば:SaaSはソフト機能、PaaSは基盤、IaaSは仮想サーバなどの資源を利用します。
誰が何をできるかを決める
クラウドへ置いたことと、特定の相手だけに共有できたことは別です。
たとえば:閲覧だけの相手と編集者を分け、不要になった共有を解除します。
公開と再利用の条件を確かめる
ダウンロードできるだけでは、自由な再利用を認めるオープンデータとは限りません。
たとえば:機械判読形式・無償・営利非営利の二次利用ルールなどを確認します。
THINK WITH A DIAGRAM
図を読みながら、考え方を追う。
| 設定 | できること | 注意 |
|---|---|---|
| 閲覧者 | 読む | 編集はできない設定が一般的 |
| 編集者 | 内容を変更 | 変更履歴なども確認 |
| リンク共有 | URLからアクセス | 転送で相手が増える場合がある |
表が収まらない場合は横にスクロールできます。
4-7-1
クラウドの特性
クラウドはネットワーク経由で計算資源やソフトウェアなどを利用する形態です。SaaSは完成したソフトウェア機能、PaaSは開発・実行の基盤、IaaSは仮想サーバなどの資源を利用する考え方です。必要なときに利用しやすい一方、通信障害や事業者への依存、データの集中などのリスクもあります。
4-7-2
データ共有のルール
共有する前に、閲覧者・編集者・公開範囲・保存期間を決めます。「リンクを知る全員」は特定の友人だけとは限りません。政府のオープンデータでは、営利・非営利を問わず二次利用できるルール、機械判読への適合、無償利用が要件です。一般公開してよいデータかを先に確認し、非公開の名簿やログを混ぜないようにしましょう。
重要語句を整理しよう。
| 語句 | 意味 | 混同しやすい点 |
|---|---|---|
| クラウド | ネットワーク越しに計算資源やサービスを使う形態。 | 管理がすべて不要になるわけではない。 |
| SaaS | 完成したソフトウェア機能を利用する形態。 | メールや文書作成など。 |
| PaaS | 開発・実行の基盤を利用する形態。 | 自分のアプリ側の管理は残る。 |
| IaaS | 仮想サーバなどの資源を利用する形態。 | 利用者が管理する範囲を確認。 |
| アクセス権限 | 閲覧や編集などの操作を許す範囲。 | 公開範囲と併せて設定。 |
| オープンデータ | 二次利用可能なルール等を満たす公開データ。 | 単にWebで見られるだけとは違う。 |
| CSV | 値を区切って表データを表す形式。 | 単位・項目・文字コードなどの説明も必要。 |
表が収まらない場合は横にスクロールできます。
WORKED EXAMPLE
一緒に解く:手順と理由を確かめよう。
班員4人で資料を共同編集し、他の生徒には読むだけにしたい。どう分けますか。
- 班員のアカウントへ編集権限を与えます。
- 他の対象者には閲覧権限を設定します。
- 公開範囲に不要な人が含まれていないか確認します。
- 活動後の共有解除や保存期間も決めます。
| 相手 | 権限の例 | 目的 |
|---|---|---|
| 班員4人 | 編集 | 共同制作 |
| 他の対象生徒 | 閲覧 | 成果の確認 |
| 対象外 | 共有しない | 不要な公開を防ぐ |
表が収まらない場合は横にスクロールできます。
相手ごとに操作の権限を分け、公開範囲も別に点検します。
ここで間違えやすい。
TRY IT YOURSELF
次は、自分の言葉で。
URLが分かる人全員の共有は、友人だけの限定共有と同じ?
考え方と答えを確かめる
同じではありません。転送などでアクセス可能な人が広がる場合があります。
理由まで言えたら、下の代表3問へ進みましょう。
CHECK YOUR UNDERSTANDING
代表3問で、確かめよう。
アプリ収録の問題から3問を選定。章内のすべての項目を出題するものではありません。解答・解説はこのページで確認できます。
解答・解説だけ読む
問1:B
SaaS(Software as a Service)は、ネットワーク経由でソフトウェアの機能を直接利用する形態です。電子メール、SNS、文書作成ツールなどがこれに該当します。利用者はインフラやプラットフォームの開発・保守を意識することなく、アプリケーションの利便性を享受できます。一方、OSや開発環境を利用するのがPaaS、ハードウェア資源(CPUやストレージ)のみを借りるのがIaaSです。
問2:C
オープンデータは、政府の指針により「営利・非営利を問わず二次利用可能なルールが適用されたもの」「機械判読に適したもの」「無償で利用できるもの」の3つの要件を満たすものと定義されています。営利目的の二次利用を禁止する組み合わせは利用範囲を制限している点、PDF形式で有償とする組み合わせは機械判読に適さず無償公開でもない点、特定の申請者に限定して編集不可の画像形式とする組み合わせは、限定的かつ機械判読ができない点が、それぞれ誤りです。
問3:D
クラウド利用においては、物理設備やプラットフォームの安全管理は事業者が担いますが、データの管理やID・パスワードの保護、アプリの脆弱性対策などは利用者が責任を持つ「責任分担モデル」が基本です。利便性が高まる反面、適切な個人認証や暗号化などのセキュリティ対策を怠ると、不正アクセスやデータ漏洩のリスクが生じるため、利用者側にも高い意識が求められます。
理解できたら、別の問題でも。
この章の考え方を、条件の違う問題でも確かめましょう。情報1アプリでは分野別の演習と間違えた問題の復習ができます。
無料でアプリを入手 iPhone・iPadはApp Store、AndroidはGoogle Playへ。PCではストアを選べます。運営者が開発するアプリです。各OSの機能と利用条件はストア掲載をご確認ください。説明できたら、この章は完了。
- 「何を借りるかで分類する」の意味と理由を、具体例で説明できる
- 「誰が何をできるかを決める」の意味と理由を、具体例で説明できる
- 「公開と再利用の条件を確かめる」の意味と理由を、具体例で説明できる
迷った項目は本文・図解・例題へ戻り、答えを見ずに説明し直してみましょう。
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本サイトの26章は、アプリの分類を用いた補助教材です。検定教科書や公式の章立てではありません。問題と図解は運営者のアプリ教材から選定し、問題ID・選択肢・正答を保持しています。共通テスト過去問の転載ではありません。